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オーディオレベルメータの製作

秋月のTA1101Bが乗ったUSBオーディオアダプタの、USBアンプとしての機能は一通りできて、ケースに仮入れしたんだけど、なかなかいい音で鳴っている。しかし、今使っているTA2020-020ベースのアンプにはレベルメータがついてて、それがなかなか良くって置き換えができない。これはLB1412というレベルメータドライバICを使ったもので、これはこれで結構苦労したものだけに、未練が残る。

何も思い残すことが無いように、もっといいレベルメータを作ろう、ということになった。でも、現在ではLB1412は手に入らないし、そもそも12セグメントよりも上を目指さないとbetterなものはできない。そこでいろいろとググッてみると、巷ではLM3915、LM3916を使ったレベルメータが一般的のよう。1つのICで10レベルのLEDをドライブできるけど、カスケード接続で10以上のレベルも可能のよう。とりあえず12は超えよう。

早速買ってきてブレッドボードであれこれいじってみるも、LB1412よりもはるかに手ごわい。なんと言っても、そのままつなぐだけじゃチラチラしてレベルメータっぽくない。それと、2つのICをカスケードすれば20レベルのメータができるんだ、って安易な気持ちでLM3916を4つ買ってみたものの、カスケードするならLM3916とLM3915を組み合わせるほうが簡単で、それでも19レベルになる。詳細は割愛するけど、LM3916はVUメータ用とはいえ、かなり大胆なレベル割がされているのが大きな要因かな。

まあ、LM3916 2つのカスケードでも別に問題ではなく、想定しているアンプのケースはタカチのPW15-4-11Bにしちゃったからそもそも20や19レベルはスペース的に無理。17レベルを目指すことにしよう。

で~、ここからも悶々としていて(だからこのサイトの更新が滞っていたりして)、設計と実装となかなか難儀した。そもそも17レベルメータ用LEDアレーなんてない。10レベルならあるけどかっこ悪いし、一般的でない形状のLEDも使いたくない。ということで必然的に3mm砲丸型LEDを何とかして組み合わせないとだめだろう。

schematics色々ググッて製作例や回路図をみたり、datasheetとにらめっこしたり、これもなかなかしんどかった。けど、結局落ち着いたのがこの構成。

あれこれといじって分かりにくいので機能ブロックを分けてみた。まずは整流回路。オーディオ信号はプラスマイナスの小電圧信号なので、そのままその電位を表示しようとしてもチラチラしてしまうのは当然のこと。それで、信号電圧の絶対値をある程度平均化した電圧波形を作り出さないといけない。それが全波整流回路で、2段のOpAmpで構成している。ちなみに、シグナル電圧はとても小さいので増幅も行っている。

プラスの電位だけになっても先端は激しく変動するので、ローパスフィルタをかけてさらにちらつきを抑える。

あとはLM3916の周辺回路になるんだけど、OpAmpを使って入力電圧の範囲を広げながら高段側IC(U2)の信号を抵抗分圧で減衰して入力している。

それでも極小さな音量のときにLEDがすべて消灯してしまうのが気持ち悪くて、最下段のさらに下にもう一段付け加えている。そのためのコンパレータがNJM2403Dで、これは普通のOpAmpで代用することも可能。計4つのOpAmpを使っているので1つのLM324(クワッド・オペアンプ)で事足りるんだけど、やっぱり専用のコンパレータICのほうが動作が安定している。気分的な問題かもしれないけど。まあ、ここまでくれば全てディスクリートに作ってもいいかなって気にもなるけど、LM3916を使いこなすというのもゴールのひとつだし。

あとまあ、試作ボードなのでVRだらけなのはご愛嬌。最初は単回転の簡単なものを使って、微調整を行うときに多回転のものを使うといい。信号の減衰率(dB)を計算して回路設計してみたけど、なぜかうまく合わない。ICの個体差もあるって、どこかのサイトに書いてあった。

boardそして、ユニバーサル基板で設計したのがこの図面。使ったのはサンハヤトのICB-293U。VCCとGNDラインがあらかじめ引いてあるのが便利そうだっただけ。この実装も結構面倒で、なにしろVRだらけでスペースがない。このボードを使ったのは失敗だったかもしれない。多回転VRの足を曲げないとうまくボードに実装できない。

ちなみに、この設計図を表裏逆に印刷すると裏面でのハンダ作業が大幅に楽になる。当然ながら文字はすべて裏返しになるんだけど、慣れてくると普通に読めてくるから不思議。コツは、うちのプリンタはCanonだからプリンタの用紙設定を「Tシャツ転写紙」にすること。Epsonは違う名称だったかな。これだけで裏から見た図を簡単に印刷できる。ちなみに、会社のレーザープリンタにはこんな設定は無かったからできなかった。

そんなこんなで、うまくいけばこれでLB1412のレベルメータを凌ぐものができるんだけど、問題はGNDの取り方。これがうまくいかないと最下段のLEDが点きっぱなしになったりする。ここはもう少し改良したほうがいいかもしれない。

あとはUSBオーディオアダプタと合体させるだけ。といっても、これがまた面倒なんだな。

USBオーディオアダプタ(2)

IMG_0247その後、USBオーディオアダプタの正体不明のコネクタを取り除いて音出しを行ってみた。無事音が出てひと安心。ちなみに、USBバスパワーで問題なく動いた。でも、基板を手で触ると暖かい。これは噂どおり電力を浪費していそう。

巷で言われているほど音量が小さい、とは思えないんだけど、AUX出力にイヤホンをつなげてテストしただけだからまだまだいろいろと確認しなきゃいけない。

USBオーディオアダプタ(1)

なんか手頃なUSB-DACがないかな~と物色していたら、なにやらよさげなものが秋月電子通商で売っていることを知って、早速入手してみた。

IMG_0243USBオーディオモジュール(10Wステレオ・アンプ内蔵)、700円。アンプにTripath TA1101Bという一部ではTA2020並に高音質と言われているICが使われていて、USB-DACにはUAC3552Aが使われている。どうやらこのボードはTA1101Bが人気で各所で取り上げられているようで、UAC3552Aは期待ハズレとのこと。USB-DACが目当てだったんだけど。。。 まあ、安かったので、なるべく価格を抑えつつも凝ったものに仕上げていこう。

先人の方々がすでにこのボードにチャレンジしておられて、その中でのいいとこどりをしてみようと思う。参考にしたのはRUUの不定期日記さんと趣味の工作さん。

買ってそのままではどうせ使えなくって手を入れるんだから、この際やれることを最初からやってしまおう、と。で、以下の手順で進めようと思う。

  1. (チョークコイル脇に)SBDの追加
    回路図にはあるけど実装されていないショットキーバリアダイオード(SBD)を取り付ける。これによって動作が安定し、WindowsにUSBで認識されるがこれでは音が出ない。
  2. R500の15kをR16の空きランドへ移動
    これで音が出るようになるはず。でもこのままでは出力音量が小さいとのこと。原因はUAC3552Aの出力が小さいから。
  3. 12V直接供給
    このボードはUSB(5V)入力なんだけど内部で12Vに昇圧してからさらに5Vに降圧しているらしい。これはもったいないので昇圧回路をバイパスして最初から12Vで入力して、5V降圧部分はそのまま流用することにする。昇圧回路を取っ払うのは面倒だから、横ちょから12Vを直接接続する。
  4. 機能+音質アップ
    カップリングコンデンサ交換+電源ラインコンデンサ追加+外部入力追加+入力切替スイッチ追加+ボリューム追加。ついでによさげなケースも入手しよう。
  5. TA1101Bの利得アップ
    このままでは音量が小さいようなので、アンプの利得を決定する定数を抵抗を変更する(22kΩを47kΩに取り替え)ことによって変える。利得は2.136倍にアップするとのこと。
  6. UAC3552Aの利得アップ
    外部入力とUSB-DACからの音量に差ができるようなので、Low-pass filter部の特性を決めるフィードバック抵抗(オリジナル15kΩ)を33kΩに取替えUAC3552Aの利得を2.2倍に増やす。周波数特性が変ってしまうので、フィードバック抵抗と並列に接続されている330pFを160pFに替え周波数特性が変らないようにする。

まずは手順1.で、手始めにショットキーバリアダイオードを取り付けよう。と言っても、結構面倒で、コイル脇の僅かなランドとGNDの間にハンダ付けしないといけない。大きなコイルを回避しながらの作業は面倒そうだったので、スルーホールをランド化して取り付けることにした。

IMG_0234配線材をほどいて細い銅線を取り出し、スルーホールに通す。銅線にはあらかじめ結び目をつけておく。ここにハンダがスルーホールの中に浸み込むように十分熱しながらハンダ付けする。

IMG_0237GNDにも4つのSBDを取り付けるための特設ランドをSBDの足を切り取って円形にしてGND点にハンダ付けする。そこと上で作ったランド間にSBDを取り付ける。取り付ける方向を間違えないように。。。 アノードをGNDに取り付ける。

IMG_0238後はR500についている15kΩチップ抵抗をR16(空きランド)に移動させる。と言っても半田ごてが一つしかないとこれは結構大変。余分なハンダを取り除いて、2つの接点を交互に熱して徐々に取り外していく。ちょっと汚くなっちゃったけど作業完了。これはもう一つ半田ごて買ってこないと、この後の作業が進まないな。

ちなみに、ここでとりあえずこの状態でWindowsに認識されるかどうか試してみたら、バッチリUSBオーディオとして認識された。Windows7 RCだけど。音出しはしていないからR500→R16が成功したかどうかは不明。

続く。。。